カテゴリ:不動産の売却動画 / 投稿日付:2026/08/16 10:00
自筆証書遺言とは?
不動産をお持ちの方が知っておきたい書き方と注意点
「うちの実家、将来的にどう分けよう」「遺言書を書いておいた方がいいのかな」――ご自宅や土地をお持ちの方であれば、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。遺言書の中でも、もっとも手軽に作成できるのが「自筆証書遺言」です。今回は、自筆証書遺言の基本的なルールから、メリット・デメリット、そして不動産をお持ちの方が特に気をつけたいポイントまで、わかりやすく解説します。
自筆証書遺言とは?基本の3つの要件
遺言の内容はすべて、自分の手で書く必要があります。パソコンでの作成や、代筆は原則として認められません。
「〇年〇月〇日」という具体的な日付が必要です。日付が特定できないと無効になる可能性があります。
署名と押印が必要です。印鑑は実印である必要はなく、署名と同じ名前のものであれば認印でも問題ありません。
財産目録はパソコン作成もOKに(2019年法改正)
不動産をお持ちの方にとって悩ましいのが、土地の記載方法です。土地は住所ではなく「地番」という登記上の番号で記載する必要があり、一見ひとつの土地に見えても、公図(土地の地図)で確認すると複数の筆(土地の区画)に分かれていることも珍しくありません。すべてを手書きするのは、大きな負担になっていました。
こうした負担を軽くするため、2019年1月13日の相続法改正により、財産目録に限ってはパソコンで作成し、プリントアウトしたものに署名・押印すれば有効と認められるようになりました。これにより、相続財産が多い方でも作成のハードルがぐっと下がっています。
自筆証書遺言のメリットとデメリット
メリット:手軽さと費用の安さ
自筆証書遺言の一番の魅力は、自分一人で手軽に作成でき、費用がかからないという点です。また、気軽に何度でも書き直せることや、内容を誰にも知られずに作成できる点もメリットといえます。
デメリット:思わぬ落とし穴も
一方で、注意すべき点もあります。まず、法律で定められた要件を満たしておらず、無効になってしまうケースがあること。次に、遺言書を書いたこと自体が亡くなった後に発見されないケースがあること。そして、本当に本人が書いたものか、本人の意思に基づいて書かれたものかをめぐって、相続人同士の争いの火種になってしまうことです。
「検認」という手続きが必要になる
検認とは何か
せっかく要件を満たして遺言書を書いても、それだけで手続きが完了するわけではありません。個人で保管していた自筆証書遺言は、遺言者が亡くなった後、家庭裁判所で「検認」という手続きを受ける必要があります。検認とは、遺言書の偽造や変造を防ぐための確認手続きであり、内容の有効・無効を判断するものではありません。
検認が不要なケースもある
公正証書遺言(公証役場で作成する遺言書)や、後述する法務局の保管制度を利用した自筆証書遺言については、検認の手続きは不要です。相続人にとっても、手間や時間の負担が軽減されます。
法務局の「自筆証書遺言書保管制度」でデメリットを解消
全国の法務局で、自筆証書遺言を保管してもらえる制度が始まりました。原本を法務局が適切に管理してくれます。
自宅で保管する場合に心配な「紛失」「発見されない」「改ざんされる」といったリスクを大幅に減らすことができます。
この制度を利用すれば、家庭裁判所での検認手続きが不要になり、相続人の負担も軽くなります。
まとめ
自筆証書遺言は、手軽さと費用の安さが魅力ですが、不動産が絡む相続では、地番の記載や登記の有無など、専門的な知識が必要になる場面が少なくありません。要件の不備や記載ミスは、将来のご家族間のトラブルにつながることもあります。特にご自宅や土地など不動産を複数お持ちの場合は、財産の現状を正しく整理しておくことが、円満な相続への第一歩です。ご実家の相続や、将来的な不動産の売却・整理についてお悩みの方は、私たちがお手伝いできることもあるかと思います。まずはお気軽にご相談ください。
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